CLANNAD Invitation の OP/EDネタバレおぼえがき
なぜかTVアニメ「Kanon」DVD全巻購入特典として,頒布された非売品。ようやく手許に届いたので,ノンテロップOPとノンテロップEDについてメモしておきます。もともと個人的な備忘録なので(だから,何度でも加筆する),ネタバレ全開です。あしからず。
ノンテロップオープニング
- OP「メグメル〜cuckool mix 2007〜」(作詞:riya/作曲:eufonius/編曲:菊地創/歌:eufonius):石原立也監督インタビュー(「キャラ☆メル」2007年2号)によると,「元の曲だと,ゆったりとしたテンポの印象があった」ので,作曲者に「スピーディーな印象に作り直して」もらったとのこと。
- そして,肝心のオープニング映像は,「後々のネタとかを散りばめてます」という石原監督の上のインタビューでの発言通り,原作ゲームからの引用が際立っている。京アニ「AIR」や京アニ「Kanon」,「涼宮ハルヒの憂鬱」のオープニング映像と同じコンセプトということか。
- 「透き通る夢を見ていた」〜「僕を呼んでいる」
- いきなりすごいネタバレだ! 原作ゲーム冒頭の「プロローグ」。原作では漠然としたイメージしかなく,プレイヤーの想像に任せられていた幻想世界の「終わり」が,見事に映像化されている。ちょうど下記の箇所の忠実な再現。良い仕事。
(一面の雪の世界に,人が歩いてきた跡がなぞられている)一面,白い世界…
………
雪…
そう,雪だ。
今なお,それは降り続け,僕の体を白く覆っていく。
ああ…
僕はこんなところで何をしているのだろう…。
いつからこんなところに,ひとりぼっちで居るのだろう…。
………。
雪に埋もれた…僕の手。
それが,何かを掴んでいた。
引き上げる。
真っ白な手。
女の子の手だった。
ああ,そうだった…。
僕はひとりきりじゃなかった。
(『CLANNAD』共通シナリオ・プロローグ)
- アーティスト: サウンドトラック(サントラ)
- 出版社/メーカー: Key Sounds Label
- 発売日: 2004/06/25
- メディア: CD
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- 「このまま飛び立てば」〜
- 原作ゲームをコンプリートするとメニュー画面に現れる,今でも諸説紛糾しているあの重大シーン。春の木立の下で眠る白いワンピースの少女。そして,彼女を見付けた赤い服の「小学生じゃない」誰かさん(ふうちゃん)。
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- そして,青空に向けて視界が急展開するとき.プリズムのように見せかけて,さりげなく光の球が浮かび上がっている。ここから再び光の球が飛び立つというのは,とても素晴らしいオリジナル解釈。
「誰かに起こされるのを待ってるんです」
(『CLANNAD』AFTER STORY 3周目・エピローグ)
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- ということは,京アニCLANNADは,ここまで描き切るつもりなのか。本気なのか。
- 〜「どこにだって行ける」
- 菜の花畑を笑顔で駆けまわる小さな子供(岡崎汐)の姿。AFTER STORY 3周目 ENDのときの一枚画が,動いてますよ!
-
- わざわざ駆ける女の子の影にカメラを回しているのは,何か深い意味があるのだろうか。たとえば,実はあの影は汐だけではなく,幻想世界の少女をも意味しているということ,とか?(突拍子もないわけではない)
…ずっと,そばにあった。わたしたちは,ずっとそこにいたんだよ。
…同じ場所にいたの。
…ただ,見え方が違うだけ。(『CLANNAD』幻想世界Ⅻ)
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- やっぱり,京アニCLANNADは,ここまで描き切るつもりなのか。すごいぞ。
- 「重ねた」〜
- 古河渚の立ち絵が,原作のオープニング・ムービーと同じポーズで登場。
- 「小さな未来が」〜
- 藤林杏の立ち絵が,原作のオープニング・ムービーと同じポーズで登場。
-
- 挿入されている場面は,おそらく,(1)ボタン(ウリ坊)を抱きかかえている立ち姿→(2)なぜかバイク通学で下校する杏と岡崎朋也の後ろ姿→(3)バスケの3on3を練習している体育服姿→(4)ちょっと待ってください,このシーンもあるんですか?と言わざるを得ない,緑の生い茂る場所で立ち尽くす杏の姿,という順番。
- 「光の中」〜
- 一ノ瀬ことみの立ち絵が,原作のオープニング・ムービーと同じポーズで登場。
「この世界を形作っているのは,目には見えないほど小さな,たくさんのハープだ」
「君はタイムマシンでここに来たんだね」
(『CLANNAD』一ノ瀬ことみシナリオ)
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- まったくどうでもいいことですが,「たんぽぽ娘」(ロバート・F・ヤング)の少女も白いワンピース姿らしいですよ。
- 「言葉も」〜
- 坂上智代の立ち絵が,原作のオープニング・ムービーと同じポーズで登場。
- 「はるかな」〜
- 伊吹風子の立ち絵が,原作のオープニング・ムービーと同じポーズで登場。
【女生徒】「あの,それと…」
騒ぐ俺たちを前に,少女は言葉を続けていた。
【女生徒】「お願いがあります」
【女生徒】「もしよろしければっ…」(『CLANNAD』伊吹風子シナリオ・エピローグⅡ)
- 「残さず」〜
-
- (9)真夏の向日葵畑にぽつんと佇む小さな子供(岡崎汐)の背中姿が一瞬挿入される。
- 「きっと」〜
- 桜舞い散る中,後ろ姿ではなく,振り返って微笑んでいる古河渚の制服姿ということは…。
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- 右→左→右の順で彼女の姿が移動していく。表情の移ろいも細やかで,心情の機微をうまく表現している。大変情報量が多い。
見上げる坂の向こうは…光に包まれていた。
「えへへ…」
渚の笑顔が…
大好きな笑顔が…消えていく。
光がまぶしくて,まぶしくて…。(『CLANNAD』AFTER STORY 3周目)
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- そして,締めくくりは,幻想世界から光の球がどんどん舞い上がっていく情景。光の移ろいでシーンの連続性が保たれている。原作オープニング・ムービーからの引用。幻想世界に始まり,幻想世界に終わる。
ノンテロップエンディング
- ED「だんご大家族」(作詞・作曲:麻枝准/編曲:たくまる/歌:茶太/コーラス:真理絵,くない瓜,Rio,Morrigan,藤枝あかね,茶太,たくまる):原作のBGM「渚」に歌詞が付けられ,アレンジされたもの。
「あれは万人向けです。子供っぽいというわけではないと思います」
「幼児向け番組の歌じゃないかよ」
「そうですが,今では国民的なキャラクターと言いますか,大人の人にも人気あると思います」
「あの,だんご大家族って…もしかして,一昔前に流行ったあれですか?」
「ああ,そうだよ。こいつ,未だにそれが大好きなんだよ」(『CLANNAD』古河渚シナリオ) 小さな家族で歌った唄があった。
彼女の口が小さく動いていた。
その唄を歌っていた。(『CLANNAD』幻想世界Ⅻ)
まとめ
- 思わずメモを作ってしまいましたが,とにかく本放送が楽しみですね。それだけしか言いようがないです。